2022.08.01GOALZ

「ボランティア活動」が生きる力に

定年までは中学校の校長を務めておられ、退職後は地域のボランティア活動を開始されたI氏。ところが10年程前にパーキンソン病を発症。当初は症状も軽度であったことからボランティア活動は続けておられました。しかし徐々に症状の進行が顕著にあらわれたことで入退院を繰り返すようになり、楽しんでおられたボランティア活動をやむを得ず休止されました。ところが当社の訪問看護サービスを利用されてからは、自宅での生活が安定しはじめたようです。ご自宅の近くにボランティア会場があることなどを私たちに伝えてくれるようになり、goalzで何かできないかと話が進みました。

ボランティア活動では、高齢者になじみのある歌や童謡に手話を付け、その歌が流行った時代の情景を語りながら手話を披露するといった「手話ソング同好会」として地域に貢献されていました。I氏は主に司会者として当時の情景を説明することや、冗談を交えながら場を盛り上げる役割を担っており、同好会の中心人物として活動に取り組まれてきました。
今回のgoalz企画では、一部分の司会を任せて頂けることになり、当日までの間、自宅で発声練習を行うなど、自身の声がしっかりと伝わるように準備をされてきました。そして3年振りにボランティア活動に参加され、司会者としての役割をしっかりと担っておられました。

翌日、感想を伺うと「もう少しはきはきと喋れたらなぁ~、今回は50点くらいです。」と話されており、「次の機会があれば、立ちあがってから喋ろうかな。そうしたら、もっと大きな声が出ると思う。」と次回への抱負も話されておりました。
パーキンソン病という進行性の疾患と向き合う中で、モチベーション高く日々の生活を送っているI氏をみて、I氏の幸せを一番に考えられるようなサポートを続けていきたいと思いました。