「ゴーラー」をご存知でしょうか?毎日、何個ものかき氷を食べる人のことらしい。写真は牛乳氷onシソシロップ…美味

 

昨年の夏、医療法人をM&Aしたタイミングで車を乗り換えた。

創業以来、何かコトあるごとに車を乗り換えることを繰り返してきた。自分史を振り返った時の印のためだ。

車種の決め方はフォルムの美しさの直感で決める。エンジンや構造などは全く興味がない。車は一種のステータスを表すモノとして位置づけられているが、小生がカッコいいなと思う男性ほど、そういったモノに一切無頓着であることが多い。

しかしこの人は違った

芦屋が生んだ明治の伊達男 白洲次郎

昨年の梅雨時期に読んだ本に登場し、調べるうちに彼の魅力にはまった。

そんな彼がイギリス留学時代に乗っていた車を知り、「よしこれにしよう」と決めた。

日々青々にあわせてカラーは blueにした。

もちろん、この車の威を借りてステータスを顕示する自分は遠い過去にいる。そんなのはもういい。

これに乗ると白洲次郎と会話ができる気がするのだ。ただそれだけ。

 

コムデギャルソンを好んで着るのも、その服が欲しいのではなく川久保玲とハグしている気になれるから。ただそれだけ。

車がほしいわけではなく、オシャレがしたわけでもない。

あらゆるオーラの糸を手繰り寄せ、自分なりに布を編む。

その布が小生の戦闘服であり、正装となる。

人に会うことや絵画収集…すべては糸集めに他ならない。

 

6月 愚息が「夏休みに、ひとりでアメリカでホームステイをしたい」と言ってきた。

安くはないので行くための条件を提示したが、すぐにすべてをクリアした。

強い意志を感じた。

その話を知り合いに話すと、

「行かせるのはリスクじゃないか?」「心配ではないのか?」「何かあったらどうするのか?」と…

自分がこんなことばかり言う親でなかったことを少しだけ褒めたいと思った。

「行かせないことがリスク」「心配はあるが、逆の心配はないのか」「何もない人生になれば親が責任をとれるのか」

愚息なりに糸集めを始めているのだろう。それを邪魔する選択肢はない。愛とはそういうことだろ。

白洲次郎なら「行け!」

川久保玲なら「日本に戻らなくてもいいのでは?」

と言うに違いない。